「国際平和とは何か、なぜ核兵器はなくならないのか――研究者と教員の狭間で揺らぎ続けた40年――」




今年度をもって定年退職となる平和学研究科の吉川元特任教授の最終講義(退任記念講演)を開催しました。
日時 2024年3月8日金曜日 15:00 ー 16:30
会場 広島市立大学 講堂小ホール
オンライン(zoom)同時配信
題目 「国際平和とは何か、なぜ核兵器はなくならないのか――研究者と教員の狭間で揺らぎ続けた40年――」
概要
ロシアの対ウクライナ戦争に続きイスラエルのガザ侵攻が始まり、そして今、私たちは中台紛争と北朝鮮の核の脅威に備えねばならない。世界は混沌とし、東アジアの平和は脅かされている。振り返るに20世紀初頭から21世紀の今日までのおよそ1世紀の間、平時における政府や統治者による民衆殺戮の犠牲者数が戦争の犠牲者数を上回るとしたら、いったい平和とはなんだったのか。「核なき世界」を理想に掲げつつも、アメリカの核の傘から抜け出せない日本政府のこれまでの平和主義とは何だったのか。これまで日米安全保障同盟の呪縛から逃れられず、平和の制度設計、平和の制度構築を怠ってきた日本。そのつけを払わせられる時が到来する前に平和学の英知を結集し、平和の制度設計、平和の制度構築の道を探りたい。