広島短期滞在プログラム「HPI Fellowship」紹介

沖村 理史(教授)

広島平和研究所では、平和学・平和研究に携わり、博士学位取得後5年未満、あるいは博士後期課程在籍者といった若手研究者を広島に招へいする短期滞在プログラム「HPI Fellowship」を実施しています。「HPI Fellowship」では、参加者の居住地の最寄りの国際空港から広島空港までの往復航空券と滞在費(1~3ヶ月)が支給され、来広する若手研究者の研究環境を整備しています。プログラムの詳細と2024年度の募集については、次のリンクを参照して下さい。
 ▶HPIフェローシップ

広島平和研究所は、世界平和の創造・維持、地域社会の発展に貢献することを目指して設立されました。世界で最初の核兵器による被爆を体験した都市としての歴史を背景に、学術研究活動を通じて、核兵器の廃絶に向けての役割を担うとともに、地球社会が直面する諸問題の解決にも寄与し、世界平和の創造・維持と地域社会の発展に貢献する国際的な平和研究機関として、国際平和文化都市である広島の「知」の拠点を目指しています。

被爆から78年を超えた今、広島では被爆の実相を後世に伝え、新たな時代に向けて知の継承を図ることが課題となっています。そのためには、平和研究に携わる若手研究者が、広島に滞在して被爆の実相を直接見聞きするとともに、研究者間での交流を行うことが重要です。世界中の若手の平和研究者にとって、広島で研究を進めることは、将来のネットワーク作りの重要な基盤となることでしょう。と同時に、広島で研究を行った経験を持った人材が将来国際社会で活躍することは、核兵器のない平和な世界への環境づくりに寄与します。

そこで、広島の被爆の記憶・継承問題、核軍縮問題、平和研究に関する問題を研究する優秀で意欲ある若手研究者を世界から広島に呼び込み、核兵器の廃絶に向けての役割を担うとともに、地球社会が直面する諸問題の解決にも寄与し、世界平和の創造・維持と地域社会の発展に貢献することを目指し、広島での研究活動を行う短期滞在プログラム「HPI Fellowship」を設けることとしました。「HPI Fellowship」を通じた研究者の育成及び研究の活性化により、広島平和研究所は、世界平和の創造・維持に貢献する世界有数の平和に関する教育研究の拠点を目指します。

世界中の若手研究者の応募を心待ちにしています。